具体的な回答例や回答のポイントを交えながら紹介する、大学職員の面接試験対策の大学職員の役割編です。
大学職員の役割を理解しているか質問することで、応募者が本当に大学職員になりたいのか、大学職員でなければならない理由が明確にあるのかを確認します。
どの面接の段階でも聞かれることがありますので、一次面接の前から対策を行いましょう。
すべての質問の回答例に共通するポイントとしては、大学職員の役割だけでなく、教員の役割や教員との関係性についてもしっかりと把握しておくことです。職員と教員の役割や関係性は頻出の質問のため、必ず対策することを推奨します。
回答例をそのまま真似する、似たような内容で回答すれば合格するということは決してありませんので、あくまで参考までにお願いいたします。(回答のポイントも同様です。)
1つの参考にしつつ、皆さんそれぞれの個性・経験・状況に合わせた、オリジナルの内容で構成し対策を進めてください。
Q:大学運営における大学職員の役割について教えてください。
回答例
大学の見える所から見えない所まであらゆる所を管理し、支えていくのが大学職員の役割だとイメージしております。
見えるところで言えば、学生・企業や地域の方々との窓口業務や対応があり、見えない所で言えば、会議の際の席の設営や教室やグラウンドなどの管理があげられると考えます。学生・教員支援から経理関係・広報関係など幅広い管理業務を職員が担当している事から、どちらかと言えば見えない業務を行う事が多いのが職員の役割であり、裏方として何をすべきか能動的に考える事が出来るかが重要になると考えております。
回答のポイント
職員の役割や職員としてどう大学に貢献していきたいかは頻繁に問われる質問です。
教務部や学生部という表の見える役割だけでなく、大学職員には見えない裏方の仕事も多く存在するため、そこをしっかり把握しているしそこで活躍するための心構えがあることを私は述べていました。
もし、これまでの仕事の中で裏方の仕事をした経験やそれに近しい経験があればそれをアピールすることも効果的だと思います。
私はあまりそのような経験はなかったため、話していませんでした。
Q:大学における職員と教員の役割をそれぞれ教えてください。
回答例
教員と職員は主な役割は違いますが、職員の立場でも学生の成長に携われるのではと考えます、教員は授業を行う事で専門知識を学生に与える役割ですが、職員は学生生活の中で学生へのサポートや対応をとおして一般常識やマナー・知識を学生に与える役割と考えております。
例えば、学生が教員免許状の資格を取得しようとした際に、教員は教職に関する授業を行い、職員は学生が実習先の学校との調整を行う際にアポイントの方法やマナー等をサポートします。教員と職員は違う立場・役割ですが、このように協働して働いていくこと、学生の成長支援に携わる機会も少なくないのではと考えます。
回答のポイント
様々な回答ができる質問ですが、私は①職員の立場でも「教育」に携われること、②教員との協働が大切なことの2点を意識して話していました。
近年の大学業界では、「教職協働」という言葉が盛んに飛び交っています。
それぞれの仕事や役割を全うするだけでなく、厳しい大学業界を生き抜いていくために、教職員の垣根を越えて働いていくことが現在の大学の組織では重要になるため、ここの理解をアピールするため、この回答を述べていました。
Q:職員と教員はどのような関係を築くべきだと考えますか?
回答例
大学の更なる発展という共通の目標を職員・教員が持ち、お互いが対等な立場で意見を言い合うことが出来、議論が出来るような関係を築くべきだと考えます。
職員や教員のどちらか一方が大学の発展を望み積極的に業務に励んでも、どちらかがそれに消極的なモチベーションであれば大学を良くしていくことには限界があると考えます。
その為、もし私が職員として働くことになりましたら、日頃の教員の方々への支援や業務を通じて信頼関係を構築する事を意識し、職員として様々な経験と知識を蓄えていく事で、いずれは教員の方々から頼られる存在となり、職員・教員が両輪となり魅力ある大学を運営出来るように働いていきたいと考えております。
回答のポイント
1つ前の質問の回答ポイントでも挙げたように、こちらも「教職協働」に関連する質問ですね。
教職協働への理解とそこに積極的に関わっていくという意気込みを回答に盛り込みました。
1点注意点として、大学職員になった今、教職協働は非常に難しいものだなと日々感じています。
(うまく協働している大学もありますが、私の所属する大学ではまだ効果的な成果は出せていません。)
大学職員としての経験がない応募の段階でハードルを高くイメージしすぎることは良くないですが、「教職協働」は簡単なものではないということは覚えておいていただけると幸いです。
Q:大学職員に必要な能力はどのようなものだと考えますか?
回答例
大学職員に必要な能力は「協働する力」だと考えます。
入学式・卒業式や入試、オープンキャンパスなど、年間をとおして様々な行事が大学では行われますが、それらを効率よく運営していく為には、部署間の連携を行いチームワークを持って取り組んでいく必要があると考えます。私は現在働く中でも、取引先からの要望や社内外様々な課題に対して、宣伝部や人事部、システム部など様々な部署の方々と関わり巻き込みながら多くの業務を進めており、この経験・能力は貴学で働くにあたっても活かせるのではないかと考えております。
また、新しい取組みや改革などを取り組むにあたってもチームで取り組んでく事が多いとイメージをさせて頂いた為、「協同する力」はこれからの時代の大学職員に特に必要だと感じました。
回答のポイント
こちらは皆さんの経験や能力によって様々な回答ができる質問だと思うので、一例としてください。
私は営業部だけでなく、他部署の方や社外の方と協力して働いた経験が多くあったので、またその経験は大学職員の仕事でも活かせそうだと考えたので、このような回答を作りました。
実際に大学職員は自部署で完結する仕事ももちろんありますが、他部署と協力して進めていく仕事も多くあります。
そのため、話していたこの回答は的を得ていた内容だと、大学職員になった今見返してみて感じています。
まとめ:大学職員の役割の理解と自分がどう活躍できるかが大切
大学職員の役割や仕事内容を的確にイメージすることと、そこで自分がどのように活躍できるかを述べることが大切です。
そのため、まずは大学職員の役割について様々な媒体から自分なりにしっかりと理解することが重要な作業となります。
この作業を怠ったり、誤った知識を取り入れてしまうと、その後の対策も全て間違えた方向に行ってしまいます。
また、大学に応募する際は、必ずその大学がホームページ等で公開している先輩職員インタビューや先輩職員の声を見ることをおすすめします。
(すでに見られている方も多いと思いますが・・・)
同じ名前の部署でも、大学によって全くやる仕事が違うということは頻繁にありますので、要チェックです。
大学職員の仕事をしっかりと理解することができれば、自身のこれまでの経験や能力は必ず活かせる場面は見つけることができると思います。
繰り返しになりますが、大学職員の役割の正しい理解は志望動機や自己PRにもつながってくる大切な作業なので、注意しながら知識習得に努めてください!