具体的な回答例や回答のポイントを交えながら紹介する、大学職員の面接試験対策の転職理由・転職の軸編です。
はじめにお伝えしたいのは、転職理由・転職の軸の質問は、私は志望動機の次に重要な項目だと考えます。
そのため、すべての大学およびすべての面接の段階で、事前の対策を行うことをおすすめします。
回答例をそのまま真似する、似たような内容で回答すれば合格するということは決してありませんので、あくまで参考までにお願いいたします。(回答のポイントも同様です。)
1つの参考にしつつ、皆様のそれぞれの個性・経験・状況に合わせた、オリジナルの内容で構成し対策を進めてください。
大学職員への転職理由の対策がマストの理由2選
なぜ、転職理由が志望動機の次に重要と考えるのか。
その理由に以下の2つを挙げました。
転職理由で仕事に対する価値観を図られるため
転職理由には,、その人の仕事に対する価値観や仕事をしていく中で大切にしたいことが表れます。
そのため、面接官側も内容を吟味し、応募者が職場に馴染めそうか、長く勤めてもらえそうかを判断する材料とします。
そのため、NGというわけではありませんが、転職理由を本音で話すことは個人的にはおすすめしません。
例えば、残業が多かったため、ワークライフバランスを重視したいため、もっと給料が高い仕事をしたいなどですね。
歩合制で努力次第で稼げる民間企業だったら、給与面の改善は転職理由に挙げてもいいと思いますが、大学職員の面接ではNGです。(大学職員は基本的に年功序列のため。)
また、残業時間の改善や休日数なども、大学職員の面接では控えることをおすすめします。
面接官も大学職員のそのような待遇が民間企業よりも恵まれている傾向にあることは把握していることが多いためです。
私も本音の転職理由は、そのような所がありましたが、大学職員の仕事を理解したうえで、評価されるであろう転職理由を考えました。
これから紹介する回答例やポイントを参考にしていただけたら幸いです。
転職理由は志望動機につながるため
転職理由は、なぜ大学職員になりたいのか。
という志望動機の内容と一貫性を持たせることをおすすめします。
そうすることで転職理由と志望動機、相互に説得力を上げることができるためです。
ただ、転職理由や志望動機は多種多様のため、無理に繋がりを持たせる必要はないかもしれませんが、あまりにも乖離がある内容は避けたほうが無難です。
面接の際は転職理由を聞かれた後に、志望動機を聞かれることが多かったです。
短い面接の時間の中で、面接官が違和感を感じないよう、転職理由と志望動機を考える際は注意しましょう。
Q:今回の転職理由を教えてください。
回答例
公共性の高い環境でより強く社会へ貢献できる仕事をしたいと思ったからです。
私は〇〇の営業として、商品を通じて「人々の暮らしや社会をより豊かにしたい」と考え、そこに重きを置いて業務を行ってきました。しかし働く中で、商品を通じるよりももっと直接的に且つ利益追求だけでなく、人の為・社会の為を第1に考えて働く事が出来る公共性の高い環境で仕事を行いたいと考えました。
回答のポイント
回答例は具体的な部分を割愛しているため、多少抽象的な内容となっていますが、私は転職理由を組み立てるにあたり、以下の構成とするよう意識していました。
ポイントとなるのが、現在の仕事と大学職員の仕事に関わりを持たせることです。
私の場合は、若干こじつけにも聞こえてしまうかもしれませんが、「社会へ貢献したい。」という現在の仕事を行ううえでの意識と大学職員の仕事の目的の1つをリンクさせました。
私も転職理由を考える際は、現在の仕事と大学職員の仕事との関わりが全く見つけられずに苦慮しましたが、大学職員の仕事を深く理解していくにつれて、強いものではないかもしれませんが、見つけることができました。
また、構成の④の箇所では、大学職員でなければならない理由を述べることが必須です。
いずれの構成の箇所も、具体性を持たせることで面接官が納得する転職理由を作れると思いますので、意識することをおすすめします。
Q:なぜ教育業界(大学職員)に転職しようと考えたのですか?
回答例
教育という仕事に強い興味を持った為です。
部下や新人の指導および教育の業務を行う中で、人の成長に携わる仕事の面白みを感じました。教育は、営業職の仕事のように数字だけでは図れません。例えば、営業職の仕事はこのくらいの予算をかければ、このくらいの売上が取れるなどある程度結果が予測できるが、教育の仕事はそうとも限らず、このような所に強い興味を感じました。
教育業界の中でも大学は日々学生と同じ場所で過ごしながら、様々な個性を持った学生の成長を近くで長期的に感じられる事や、社会・地域との関わりが強い事などから、私が持つ価値観と一致する唯一の環境だと感じたため、大学で働く事を志しました。
回答のポイント
異業界の場合は、なぜ教育業界に興味を持ったのか、教育業界の中でなぜ大学に興味を持ったのかを回答する必要があります。
同業界の場合は、なぜ大学に興味を持ったのかを回答しなければなりません。
こちらも転職理由と同じく、自身の経験や意識と大学職員の仕事に繋がりを持たせることで説得力のある回答ができます。
私は教育業界とは、全く関わりがなかったため回答を考える際悩みましたが、少し切り口を変えて部下の教育という所から教育に関心を持ったという形にしました。
また、教育業界といっても、教材・教育プログラムの販売や中高生の進路促進イベント、塾のバックオフィス等の様々な仕事・環境があるため、教育業界の中でも、大学を選んだ理由も添えることをおすすめします。
Q:現在の会社を選んだ理由を教えてください。
回答例
〇〇の営業として、お客様が求める新しい商品や商品機能を多くの人々へ販売・伝えていくことで、「人々の暮らしや社会をより豊かにしたい」と考え、現在の会社を選びました。また、大学時代のアパレル店での販売・接客のアルバイトの経験をとおして、人と接しながら働く面白さとやりがいを感じた為、営業職を志望しておりました。
回答のポイント
現在働く会社(仕事)を選んだ理由を聞かれることもあります。
転職理由と同じで、応募者の仕事に対する価値観を図るための質問です。
そのため、私は転職理由で述べた内容と大きく乖離がないことに加えて、当時の経験や思いを添えるようにしていました。
Q:あなたが今回の転職活動において大切にしていること(軸)を教えてください。
回答例
(転職理由で述べた内容を叶えることに加えて)最初で最後の転職活動とすることを大切にしています。そのためには、選考の中で妥協しないことを意識しています。
取り繕った転職理由や志望動機で、もし内定をいただいたとしても、採用していただく側も採用される側もメリットがないと考えます。限られた時間の中ではありますが、本音でありのままで思いを伝えて、そこを評価していただけるのであれば、長く働いていくことができる環境があるのではと考えます。そのため、多少不躾な表現や発信をしてしまうこともあるかもしれませんが、どうかご容赦ください。
回答のポイント
頻繁に聞かれた質問ではありませんが、個人的に印象に残っている質問のため挙げました。
転職理由の内容に加えて、今回の転職活動への熱意や内定をいただいたら長く働いていく強い気持ちがあることをアピールしました。
熱意をアピールしたのは、面接の段階が三次面接や最終面接であったことも影響していますが、一次面接等でもこのように回答しても個人的には間違いではないのかと考えます。
まとめ:転職理由は志望動機とあわせての対策がおすすめ
転職理由は独立した回答内容よりも、志望動機に繋がるような内容と構成にすることをおすすめします。
そのためには、現在の仕事内容の洗い出しや大学職員の仕事の理解など、多少労力がかかる作業も発生します。
私も、ある程度納得した転職理由を作り上げるまでは、それなりの時間がかかりました。
また、志望動機を作り上げる際も同様か、それ以上の時間がかかるかもしれません。
多忙な日々を過ごして疲労もある中、なかなか腰が上がらない時もあるかもしれませんが、論理的で説得力・具体性のある転職理由を考えなければ内定を勝ち取ることはできません。
本記事を参考に、自分自身が納得のいく転職理由を作り上げてください!