皆さんは応募したい大学が出てきて、いざ志望大学の研究をしようという場面になった際、どのように志望大学研究を進めているでしょうか。
大学のホームページ、大学が発行している雑誌、転職会議などの口コミサイト、OB・OG訪問、実際にキャンパスへ訪問するなど、多様な研究の方法があると思います。
私も転職活動をしていた際、ライバルに差をつけるべく様々な方法で志望大学の研究を行なっていました。
その中でも私が特に参考にしていたものは、「先輩職員の声」のページです。
すでに参考にしている、見たことがあるという方もいらっしゃると思いますが、まだ存在を知らない方やこれから志望大学の研究を進めていこうとしている方は、ぜひ「先輩職員の声」の私なりのおすすめポイントや活用方法を読んでください!
先輩職員の声とは?

「先輩職員の声」・「先輩職員インタビュー」とは、大学の公式ホームページや採用サイト上で公開している、現在その大学で活躍している現役職員の経歴や働き方、信念、雰囲気などを知ることができる、非常に貴重な情報が詰まっているページです。
時間と手間暇がかかるOB・OG訪問を、web上で且つ複数人の職員に対して行えるイメージと捉えてもいいかもしれません。
「先輩職員の声」のページは、私の経験上の体感では約8〜9割の大学で設置されています。

試しに、Google検索で「大学職員 先輩職員の声」と検索してみてください。
全国各地、国公私立問わず多くの大学のページが出てくると思います。
大学側は、大学職員の仕事内容がどのようなものか、自大学の職員として働くにあたってどんな魅力があるのか、大学職員の仕事を知ってもらってミスマッチがなく優秀な人材を確保したいなどの狙いがあり、それを表現する貴重なツールとして力を入れて作っている大学が多いです。
先輩職員の声を使い倒す理由

なぜ私が転職活動中に、「先輩職員の声」・「先輩職員インタビュー」を特に参考にしていたかの理由と使い倒すべき理由を3つ紹介します。
- 書類・面接対策の材料になる
- リアルな情報が取得できる
- 職員の雰囲気・風土がわかる
書類・面接対策の材料になる
1番は、この理由だと思います。
「先輩職員の声」のページには、大学によって掲載している情報は様々ですが、ほとんどの大学にある項目が、「担当している業務」についてです。
実際にその大学のその部署で現役で働いている業務を生の声で知ることができます。
大学によって、同じような部署の名前でも、担当している業務が異なることがあるからです。
実際に、他大学の職員さんと話していると、自大学と同じ名前の部署でも、同じような仕事をしていることもあれば、全く異なる領域の仕事をしている場合も多々あります。
そのため、他の大学でなんとなくその部署の仕事内容を把握していたとしても、志望している大学の「先輩職員の声」は網羅してチェックすることをおすすめします。
そして、インプットした情報は書類選考や面接試験の回答の材料にすることができます。
大学によっては、「大学職員を選んだ理由」や「その大学を選んだ理由」を掲載している大変ありがたい大学もあります。
コピペはもちろんNGですが、自身の志望動機などと先輩職員のキーワードを織り交ぜることで、効果的に志望大学向けの志望動機の作成や面接対策を行うことができます。
リアルな情報が取得できる
当たり前の話ですが、例えば採用試験の面接の中で自己PRをする際に、自ら自分の短所や弱みを積極的に話していくことはないですよね。
同じ話で、大学が職員の募集を行う際に、大学の弱みや苦戦していることを大々的にアピールすることは基本的にないと思います。
「先輩職員の声」では、直接的な所属大学の短所や愚痴のようなコメントの掲載はありませんが、苦労したエピソードや具体的な仕事内容のエピソードなどから現場の最前線で働いているリアルな情報を取得することができます。
また、大学が周知する募集要項や採用サイトの情報は抽象的な内容や固い文言などが多く、読んでもあまり理解できなかったことが経験として多くありました。
ですが、「先輩職員の声」では、具体的且つわかりやすい表現やメッセージの構成となっているため、非常に理解がしやすいです。
例えば、大学がホームページで打ち出している中期計画の書類を読んでもなかなか理解するのは難しいですが、中期計画の取り組みの中で各部署の職員がどのような仕事を行なっているかが分かれば、理解への近道となります。
職員の雰囲気・風土がわかる
多くの大学で「先輩職員の声」には、その大学が職員の模範としている職員であったり、活躍している・期待されている職員が掲載されていることがほとんどです。
そのため、応募者がその大学の職員となったらこんな風になって欲しい、こんな働き方ができる職員をうちの大学は求めていると言い換えることができます。
また、大学にはそれぞれの大学が持つ風土や雰囲気があります。
それは大学で働く職員にも同じことが言えると私は考えます。
改革に積極的で新たな取り組みを行なっている大学では、雰囲気的にベンチャー企業のような雰囲気があることもありますし、伝統を重んじる大学では落ち着いた雰囲気の職員が多くいたりします。
「先輩職員の声」に載っている職員は一部のため、必ずしも全員が全員そのような雰囲気とはもちろん限りませんが、実際に今働いている大学もそうですし、「先輩職員の声」を読んで感じた職員の雰囲気や風土は近しくなる傾向があると思います。
後述もしますが、「先輩職員の声」を見て、もし自分の中で「なんかちょっと違うな・・・」と感じたらその直感はある程度信頼した方がいいかもしれませんね。
先輩職員の声でチェックするポイント

「先輩職員の声」のページの中には大学の熱量によっては様々な情報が詰まっていることがあります。
その情報の中でも、私なりの必ずチェックしていただきたいポイントを厳選して2つ紹介します。
- 各部署の働き方・繋がり
- 自身の価値観と一致する部分があるか(モデルロールの職員がいるか)
各部署の働き方・繋がり
「先輩職員の声」では、その職員が所属している部署を公開していることがほとんどですし、各部署の職員をそれぞれ選出していることも多いです。
そのため、それぞれの志望大学の各部署でどのような具体的な業務を行なっているかは必ずチェックしましょう。
繰り返しになりますが、学生課や教務課という同じ部署名でも、大学によって担当している領域は全く違うことを行なっているかもしれません。
大学職員への就職・転職活動中は、多くの大学の選考を同時期に並行して受けることとなるケースが多いです。
A大学の面接試験の中で、担当してみたい仕事や各部署の仕事内容を問われた際に、B大学の仕事内容を誤って話してしまわないように、しっかりとそれぞれの大学の各部署の仕事内容のインプットは重要です。
また、各部署の仕事内容を理解することと合わせて、各部署の仕事が他部署とどのような繋がりがあるのか・仕事に似たポイントがないかを理解するのもおすすめです。
面接試験の中で、どの部署で働いてみたいか・興味があるかという質問は多く問われました。
その際に、1つの部署に絞って話すのももちろんOKですが、特に転職での採用試験の場合は自分の経験や強みを活かせる大学での部署や仕事を複数準備しておくことも必要になるかもしれないからです。

私は転職活動中、営業の経験を活かせる部署が入試課や広報課と考え、アピールしていました。
「先輩職員の声」を読んで、入試課と広報課の仕事には通ずるものがあるなと感じたためです。
全く関係のない部署同士を話すのも全く間違いではないですが、私は一貫性・説得力を持たせるために、部署の繋がりや似ているポイントから、そのように話していました。
もし面接官から、「話した以外の部署で興味のある部署はある?」と聞かれた際の切り返しにも使えるので、準備することをお勧めします。
自身の価値観と一致する部分があるか(モデルロールの職員がいるか)
個人的に特に大切にしてもらいたいポイントです。
「先輩職員」はもしその大学に入ることになったら、「未来の自分」でもあります。
もし自分がその大学の職員となった際に、未来の自分として想像できる職員がいるかはその大学に入ってから長く勤めていくためには非常に大切です。
自分の価値観や仕事観、働き方、活躍したい姿と一致する職員がいるか、モデルロールになりそうな職員がいるかを直感で大丈夫ですので必ずチェックすることをおすすめします。
そのような職員が誰もいなかったり、何か違うなと感じた際は、その大学を受けるかどうか、内定をもらった際に内定を承諾するかどうか、慎重に検討すべきかもしれません。
逆に自身のモデルロールになりそうな職員がたくさんいる大学を見つけた際は、その環境は最適な場所かもしれませんので、より気葵を入れて全力を注いで対策を進めていきましょう。
先輩職員の声を制す者は大学職員の選考を制す

新卒の就職活動・転職活動問わず、大学職員を目指すうえで、「先輩職員の声」は損は絶対にないので必ずチェックしましょう。
私は、志望している大学はもちろんですが、志望大学の「先輩職員の声」だけでなく、Google検索で出てきた全国様々な大学のページをチェックして、大学職員の仕事の理解にも役立てていました。
その経験は採用試験中、特に面接試験の中で役に立ったなと感じています。
あとは、純粋に「先輩職員の声」を読むのが面白いのでおすすめという理由も実はあります笑

大学職員をすでに目指してる人はもちろん、大学職員には興味はあるけどまだ目指すかどうか迷っている人も、ぜひ各大学の「先輩職員の声」を読んでみてください。
きっと何か自分のためになる発見やヒントがあるはずです。