転職活動において避けては通れない問題が「年齢」です。
年齢制限はあるのか、20代の方が転職しやすいのか、30代や40代で大学職員への転職は難しいのか、各年代でどんな人が大学職員に転職しているのか・・・
20代・30代・40代の3つの世代を切り取って、それぞれの視点から大学職員への転職の実情を紹介していきます!
応募可能な年齢制限
やはり1番気になるのが、応募時の年齢制限ではないでしょうか。
私も大学職員の転職活動を志した際に、真っ先に調べた記憶があります。
結論から言うと、大学職員の転職時に年齢制限はあり、各大学が定めています。
後ほど、それぞれの年代の所で詳しく触れますが、年齢制限の1つの目安が30歳、次いで35歳、もう1つが第二新卒です。
なお、国立大学職員への転職の年齢制限は、30歳までと一律で決められています。
20代:ほぼ全ての大学の求人に応募可能
20代であれば、多くの大学の募集において、年齢制限で引っかかるということは少ないと思います。
むしろ、未経験可や異業界・異職種歓迎という文言で、育成前提で中途採用を行っている大学も多いです。
年齢ではないですが、1つ応募資格で引っかかるというと、「職歴」でしょうか。
20代であり且つ社会人歴3年以上や5年以上を募集の条件にしている大学もありますので、20代であればすべての大学に応募できるというわけではないので、注意してください。
特に20代の大学職員への転職活動で見逃してもらいたくないのが、「第二新卒」での採用枠です。
第二新卒で採用活動をしている大学は多く、また、採用活動をしている大学は大規模大学や有名大学などのブランド力が高い大学も行っていることが、なによりの見逃してもらいたくない理由です。
それらの大学は待遇の良さや働きやすさから退職者の人数が少ないため、20代中盤以降~30代で職員が辞めての中途採用活動は行うことが少ない傾向にあります。
「まずは3年働いてから」という言葉を否定するわけではありませんが、大学職員への転職を検討している方に向けては、なるべく早めの転職活動を個人的にはおすすめします。
30代:30歳・35歳を区切りに設定する大学が多い
30代では、20代と違い応募したくても年齢制限に引っかかって、応募できない大学も出てきます。
年齢制限の区切り(ボーダーライン)としては、30歳に設定している大学が多く、次いで35歳と定めている大学が多いです。
また、30歳前後であればまだ未経験可として採用されることもありますが、35歳以降になると、異業界・異職種での採用はかなり枠が少なくなり、技術系や語学などの専門スキルや同業界・同職種での経歴などがないと難しいのが現状です。
逆に捉えると、大学業界や大学職員の経験が全くなくても、大学が求める専門的なスキルやマッチする経験・資格があれば、30代でも大学職員には転職可能といえます。
40代:かなりの狭き門となる
40代での大学職員への転職は不可能ではないですが、正規のルートとなると狭き門であり、厳しいのが現状です。
正規のルートとは、転職サイトや大学HPから応募して選考を受けての転職としていますが、それ以外の例えばエージェントを使用してのスカウトであったり、縁がある人からの紹介や引き抜きでの採用であれば、可能性はあります。
実際に私の働く大学でも、多くはありませんが、そのようなルートで転職で採用されている人がいます。
スカウト・引き抜き以外となると、30代と同様かそれ以上の高度な専門スキルを持っていないと、正規のルートでの転職は40代では難しいと考えます。
実際にどんな人が大学職員の転職に成功している?
続いて、実際にどんな人が各年代で大学職員に転職しているのかを、私の勤める大学や他大学の知り合いの職員よりの情報を基に紹介していきます。
20代:異業界・異職種出身の人が多い
自分自身も含めて、20代ではまったく大学や大学職員とかかわりのない出身・経歴を持つ方が多いです。
もちろん、他大学の職員や大学と関わりのある教育業界出身の方もたくさんいます。
年齢制限の際に紹介したとおり、20代は多くの方に門戸が広く開かれているため、このような状況になっているかと思います。
より詳しく、具体的に出身業界等を知りたい方は、こちらの記事でまとめていますので、読んでみてください。
30代:同業界での職務経験がある人・即戦力の専門性を持つ人
30代では、20代とは変わって、同業界での経験や知識を持つ方が採用される傾向にあります。
異業界の場合は、即戦力で働ける専門的なスキル(技術、情報、IT、語学など)を持っていなければ、20代の頃よりは狭き門になります。
私の大学では、施設管理系・情報系の部署で、高いITスキル・経験を持っている方を中途で採用していました。
また、背景や経緯は詳しく把握していませんが、役職者の方とつながりがある人を引き抜いてきて中途で採用して活躍されている方もいます。
大学によるとは思いますが、30代では育成前提や未経験歓迎という形で中途採用活動をしている大学は少ないと考えます。
40代:組織が求める高度な専門性を持つ人・大学と縁故のある人
全体的な母数自体は少ないのかもしれませんが、個人的に想像よりも多いと感じたのが40代での転職者です。
そのほとんどが、部長職などの空きポストへの採用であったり、新しい事業を始める際の専門スキルを持った方の採用であると思います。
私の大学でもそのような方がいますし、他大学の知り合い職員の話を聞くと、やはり同様にいらっしゃるようです。
大学業界は狭い業界であり、その影響で横のつながりも深い業界ともいえます。
それが、上述したような採用につながっているかと推測しています。
他大学の職員から、ライバル関係のような大学の職員に転職したケースもあり、一般企業では考えられない禁断の転職が成立する業界なんだなと印象に残っています・・・
大学職員への転職は早期決断が吉◎
最後にこの記事で私が1番強く伝えたいのが、大学職員への転職を行うなら、早めに実行するのが吉ということです。
私は20代中盤頃に転職をスタートさせましたが、その時点で第二新卒は受けられない大学がほとんどでした。
第二新卒の募集ではいわゆるブランド力の高い大学が多く、そこを逃してしまうと次のチャンスはほぼないといっても過言ではありません。
「とりあえず3年」、「3年勤めないと転職に不利になる」という言葉を皆さんも聞いたことがあると思いますし、私も一般企業への転職であれば、ケースバイケースですがこの言葉に賛同の気持ちの方が強いです。
ですが、大学職員への転職であれば、やはり年齢制限のこともあるため、特に異業界・異業種の場合は、可能な限り早めに転職活動をスタートすることをおすすめします。
皆さんが悔いのない転職を叶えられるよう、私の多少の後悔ととともに締めさせていただきます!