皆さんも受験生だった頃に大学選びを経験されている方は多いと思います。
受験生だった頃は、偏差値の高さやブランド力の高さ・就職実績などで選ばれた方が多いと思いますが、大学職員としてその大学で働く際に、どのように大学を選べばいいのかはまた別の話となります。
現在、日本に約800もの大学がひしめき合う中、大学をグルーピングして、それぞれの特徴やおすすめポイント、職員として向いている方の特徴などを紹介します。
こちらの記事では、「偏差値が低めの大学」をテーマに紹介していきます!
偏差値が低めの大学とは
まず、偏差値が低いと聞いて、想像する偏差値は人それぞれ違う結果になると思います。
50が低いと思う方もいれば、60が低いと思う方もいると思います。
本記事での私が勝手に定義する偏差値が低めの大学は、偏差値45以下の大学や定員充足率が低い大学・ほとんどの学部がボーダーフリーになっている大学など、少し広義になりますが、そのような大学をイメージして読んでいただけると幸いです。
その定義に当てはまりやすい大学は、地方の中小規模私立大学、学部数が少なめの大学や単科大学、比較的新しく設立された大学などが該当しやすい傾向があります。
偏差値が低めの大学のことを「Fランク」という言葉で括られることもありますが、そのような括りや偏差値だけで大学を判断することは避けることをおすすめします。
偏差値だけでははかれない面は多くあり、地域に根ざした福祉系・保育系・芸術系の大学、資格取得に強い医療系単科大学など、独自の強みを持っていたり、社会貢献性が強い大学もたくさんあります。
大事なことは、偏差値が低い=悪い大学・働きにくい職場ではないということをぜひ頭の片隅に入れていただきたいです。
偏差値はあくまで入学難易度の指標にすぎず、大学職員としての働く環境・やりがい・成長機会とは別の話です。
大学職員として働くにあたって、大規模大学や有名大学とはまた違ったメリットやデメリットを紹介します。
偏差値が低めの大学で働くってどんな感じ?

偏差値が低めの大学での大学職員の環境は、難関大学や大規模大学とはかなり異なる環境が広がっています。
比較しながら、良い面も大変な面も含めて、リアルにお伝えします。
良い面と大変な面
良い面
- 1人が幅広い業務を担当しスキルが広がる
- 意思決定が早く若手でも裁量を持ちやすい
- 学生と距離が近く支援の成果を感じやすい
- 競争・派閥が少なく穏やかな人間関係
偏差値が低めの大学では、学生数が少なめの大学も多く、学生が少ない分職員の人数もそれに比例して少なくなります。
そのため、1年目から仕事の裁量を与えられて多くの仕事に携わることができるため、成長のスピードが速くなることやチャンスが多くあるところが最大の良い面だと感じます。
また、少人数の組織となるため、職員や教員・学生同士の顔が見える関係のため、穏やかな人間関係になる傾向があります。
私の大学はそれなりの規模なので、特に新卒や中途で入職したばかりの職員の方だと、顔と名前が一致しないことがよくあります・・笑
大変な面
- 人手不足で業務負荷が高くなりやすい
- 学生の生活課題・メンタル支援への対応も多い
- 予算が限られ設備・システムが古いことも
- 将来的な経営リスクを意識する場面がある
良い面の裏返しとして、裁量を大きく任される分、その負荷に耐え切れずという可能性はあります。
また、やはり1番恐れることは、少子化の状況において将来的な経営リスクも考えなければいけないので、偏差値が低めの大学に限らずですが財務諸表等のチェックは必須の作業です。
給与・待遇について
あくまで私が知り得る限りの傾向の話にはなりますが、大手私大や国公立大と比べると年収は多少低めになる傾向があります。
ただし、残業が少ないケースや休日日数が多いというケースも多く、ワークライフバランスを重視する人には合っている環境ともいえます。
学生支援の濃さが魅力
良い面でも挙げましたが、学生と顔と顔が見える関係性になることも多いため、大規模大学とはまた違う濃い学生支援に携わることもできます。
偏差値が高めの大学の学生は比較的自走できることが多いですが、偏差値が低めの大学では「この学生が卒業できたのは自分たちのサポートがあったから。」という手ごたえをより感じやすいことがあります。
退学防止・就職支援・生活相談・学習支援など、学生一人ひとりと向き合う場面が多く、学生の成長に深く関わる仕事のやりがいを強く感じられます。
偏差値が低めの大学の職員に向いている人は?
前述の内容も踏まえつつ、どんな人がこの環境に向いているのか、向いていないのかを整理してみます。
自身の価値観等と照らし合わせてみてください。
「学生の成長を間近で見たい」人
難関大よりも学生1人ひとりと深く関わることができる傾向があるため、学生支援の成果を実感しやすい環境です。
私も実際に関わった経験がありますが、4年間で驚くほど成長する学生はたくさんいます。
そこに少しでも携わることができたり、近くで見ることができるのは大学職員として魅力的なポイントです。
「ゼネラリストとしてスピード感を持って成長したい」人
入試・広報・学生支援・教務などを横断的に経験できることが可能性として高いため、幅広いスキルがスピーディーに身につきます。
また、少人数組織であれば意思決定が早く、自分のアイデアが通りやすい風土もあるため、自身が組織に貢献できている実感もわきやすいですね。
※向いていない人は・・・
ずばり、大学のブランドや知名度を重視する人や日々様々な仕事をこなすよりはルーティン業務を中心にこなしたい人には、やや向いていない環境かもしれません。
管理系の部署ではあまり感じないかもしれませんが、入試や就職・広報の部署だと大学のブランドや知名度という面だと苦労する場面はあるかもしれません。
偏差値が低めの大学を選ぶときのポイント

偏差値が低めの大学なら何でもいいというわけではありません。
特に経営状況の見極めは重要なので、下記の3つのポイントを確認しましょう。
経営状況を数字で確認する
まずは、定員充足率が90%以上充足されているかを目安に確認しましょう。
あわせて、ホームページで公開している学校法人の財務情報も必須で確認することをおすすめします。
それらを1か年だけ見るのではなく、直近10年間を目安にして長期の目線で確認することで、大学のおおよその状況は把握することができるはずです。
また、過去だけでなく、今後のアクションプランや新学部設置などの前向きな動きや改革の動きがあるかも重要な指標となります。
設置母体・法人の安定性を見る
宗教法人系(仏教系・キリスト教系)・医療法人系は比較的財務が安定しているケースが多いです。
また、大学のみを運営する単独法人よりも大学だけでなく中学・高校などの複数の学校を運営している法人の方がリスク分散できており安心感があります。
大学が苦戦していても、付属中高が安定した経営状況ということもケースとして多くありますので、こちらも1点目のポイントとあわせてチェックしましょう。
自分のキャリアビジョンと合っているか確認する
- 「何でもやる環境でゼネラリストになりたいのか。」
- 「スペシャリストとして特定分野の専門性を深めたいのか。」
を自分の中できちんと整理してから選ぶことで、入職後のミスマッチを防げます。
大学の状況を確認して終わりではなく、必ず自身がそこで長く働いていけるかをイメージしましょう。
偏差値が低めの大学は生き残れるのか
冒頭にも触れましたが、偏差値が低い=大学職員としても働きづらい(待遇が悪い)ことには必ずしもつながりませんので覚えておいてください。
たしかに、厳しい少子化の状況のなかで偏差値が低めの大学は将来的な経営上のリスクが大規模大学に比べると高くなることは当てはまるかもしれません。
ただ、それは大規模大学や有名大学への転職の際にもでも同じことが当てはまるといえます。
大切なのは、メリットやリスクを正しく理解したうえで「この大学なら長く働ける。」と自身が判断できるかどうかです。
「大学の偏差値が低い」ことは、たしかに偏差値では負けているかもしれませんが職員の働く場所として劣っているわけではありません。
大学の経営状況の見極めと自分のやりがいが合致すれば、むしろ大きく成長できる環境です。
大規模大学では埋もれてしまうような仕事の手ごたえや裁量を、偏差値が低めの大学や小規模大学では味わえることができるチャンスが多くあります。
本記事で紹介した内容を1つの参考にしたうえで、自身に合った大学を選んでみてください!
