大学職員を取り巻く人間関係を紹介するシリーズの「職員同士・教員との関係性編」です。
大学は同じ大学という組織の中に、職員・教員という違う立場の企業でいう従業員が属しています。
企業の従業員は様々な部署や立場の方がいますが、企業の利益拡大・成長のために共通して働いています。
一方で大学の職員と教員は共通目標や課せられてるミッションが異なっているため、コミュニケーションの関わりの中でも苦慮する場面も度々あります。
また、同じ職員同士でも部署が違うと勤務内容も全く異なるため、調整などに苦労することもあります。
こちらの記事では、大学内の職員同士・教員との関係性を紹介していきます。
職員同士の関わり
同じ立場である職員同士の関わりは所属部署・他部署問わず関わりは頻繁にあります。
日々の仕事中のコミュニケーションももちろんありますし、入学式や学位授与式、入試やオープンキャンパス、その他イベントなどの際には普段あまり関わりのない職員とも関わることができます。
そのため、私の大学も他大学も全体的に職員同士で仲が悪いや関係性が悪いといった話は聞いたことがありません。(企業と同じくもちろん個人間の関係性が悪いケースはありますが。)
また、部署の仕事内容によって関わりの頻度には差があります。
例えば、教務課は学生課や国際系の部署との関わりが強いですし、入試課は広報課と関わる機会が多いです。
大学によっては、そのような業務上の関わりが強い部署はひとまとめにしている大学もあります。(特に小〜中規模の大学)
たまに、部署間の仕事の押し付け合いのような場面もありますが、大学の組織は規定で明確に各部署の業務内容が区分されているため、私の経験上は少ないです。
職員×教員との関わり
立場の異なる教員との関係性に不安を抱えている方は多いのではないでしょうか?
私も大学職員になる前はその1人でした。
ですが、ありがたいことに私が所属する大学の先生方は優しい方が多く、これまでの業務の中で本当に困った経験はありませんでした。
対応に困る先生がいたとしても、上司や先輩職員がフォローしてくれたり、同じ学科の優しい先生がフォローしてくれたりと、ありがたい環境だと日々感じています。
また、皆さんが教員との関わりで気になる点が、教員の力が強くて職員は弱く肩身の狭い思いをすることがあるという点です。
この点については、大学によるところが大きいです。
たしかに、教員の力が強く職員の権限が弱い大学もあれば、その逆の大学もありますし、バランスの取れている大学もあります。
その差が生まれるのは、教員のトップは学長、職員のトップは理事長や事務局長の場合が多く、大学によって、どちらが実質的な裁量権を握っているかの力関係によるところが大きいです。
私立大学は、代々同族経営の大学も多いため、そのような大学は理事長(職員側)が実権を握っている場合が多いようです。
また、仏教系の大学はその宗派に係る教職員の力が強いという話も聞いたことがあります。
大学の規模によって変わる職員同士・教員との関係性
大学の規模によって、教職員の関係性が変わってくる傾向もあります。
複数の学部やキャンパスに分かれる大規模大学では、それぞれが分担制のような形で働いていくスタイルとなるため、関係性が希薄になる傾向になるようです。
中規模・小規模大学では、ワンキャンパスである程度顔と名前が一致することや募集に苦しんでいる背景を持つ大学も多いため、協力して頑張っていこうという雰囲気があります。
また、大学の特に教員の方々は入れ替わりが激しい組織です。
仲良くなった先生が辞めていなくなってしまうことも私自身も経験してきましたし、新しい先生の方も入ってきて、また一から関係性を築いていくということも度々あります。
職員も短期の雇用や派遣での入れ替わりなどが各部署で発生するため、いつの間にか違う顔ぶれになっているということもあります笑
少し話が逸れましたが、職員同士や教員との関わり・関係性については、正直大学によって異なるため一概にこうとは言えませんが、個人的には不安に思うほどではないかと思います。
特に教員の方々とは、あまり自ら壁を作らずに気軽な感じで接するほうがうまくいく場面も多いと思います。